2012年06月16日

『レミーのおいしいレストラン』レビュー


レミーのおいしいレストラン
(初出 Disney Family Time「ママのディズニー映画レビュー」)


この映画は、配役が意表をつきます。
なんといっても主役の料理人レミーはネズミ。
そして、ひとつの料理が大切な脇役を演じているのです。
それは、「ラタトゥイユ」。

「ラタトゥイユ」は、トマト、ナス、ズッキーニ、ピーマンなどを
オリーブオイルで炒め煮にする、南仏の家庭料理。
Ratatouilleの「touille」はかき混ぜる、という言葉に由来する、
本来はごった煮風の素朴な料理です。
それを、レストラン料理に仕立てるのが、この映画のクライマックスなのです。

なぜ大切な場面に、そんな素朴な料理を? 
と思ったら、RATatouille、ネズミ=RATがかきまわすお話、
という意味にもかけてあるんですね。
英語とフランス語の、おもしろい言葉遊びですよね!

さてお話の舞台はグルメの都・パリにある高級レストラン。
主人公はネズミなのに驚くべき料理の才能を持つレミー。
「シェフになりたい」−かなうはずのない夢を抱えた彼は、ふしぎな運命に導かれて、
憧れのレストラン『グストー』にたどり着き、
料理の苦手なレストランの下働き、リングイニと出会います。
料理の才能がまったくないリングイニと、才能はあるのにネズミであるレミー。
そんなふたりが二人三脚で料理を作り始めるや、たちまち大評判に!
その噂を聞いて、かつて『グストー』を酷評した料理評論家、イーゴがやってきます。


Dreams come true.
誰もが夢見る権利がある。強く本気で願っているならば・・・・・。
この映画にも、そんな夢がいっぱい詰まっています。
なにしろ、本来ならば厨房では忌み嫌われる存在のネズミが
誰もを夢中にさせる、素晴らしい料理を作るようになるのですから!

それでも
「おまえにそんな力はない」
「立場をわきまえろ」
といって、邪魔をする人は必ずあらわれます。
レミーにとっては、お父さん。
「おまえはネズミなんだ。人間の世界には入れない」。

その通り、人間の世界にはレミーを受け入れない人がたくさんいます。
レミーがネズミだから、「気持ち悪い」「自分たちの仲間ではない」という偏見で。
レミーがネズミだから、「おいしい料理なんか作れっこない」という先入観で。
それでもレミーを受け入れてくれる人もいます。
ネズミの手も借りるしかないほど困っていたリングイニがそのひとり。
レミーの才能をいち早く見抜き、一緒に料理を作ってくれ、と誘うのです。

そしてもうひとりが、本物の料理を求めている評論家、ムッシュー・イーゴ。
「質が落ちた」と酷評したはずのレストランが、レミーの料理で大評判に!?
自分の目で確かめようじゃないか、とやってきます。
そのクライマックスに登場するのが、ラタトゥイユなのです。

「ラタトゥイユなんて出すの!?」
と反対されながらレミーが作るのは、レストラン仕様の上品なラタトゥイユ。
トマトソースを広げた焼き皿に、うすくスライスしたズッキーニ、トマト、ナスを並べ、
紙ぶたをして、オーブンで蒸し焼きにします。
見た目はうんと洗練された仕上がりだけれど、
子どものころ、お母さんが作ってくれた素朴な料理を思い出すような味。
純粋に料理を愛し、食べる人のことを考えながら作ったやさしい味です。
どうしても料理を作りたい、食べてもらいたい、というレミーのまっすぐな気持ちが
気難しい顔で料理を厳しく評論しつづけ、楽しむことを忘れていた
イーゴの心に届くのです。
子どもの頃に食べた、お母さんの味になって。

「料理は愛情」という言葉があります。
そんなバカな。精神論で語るなんて非科学的だわ。
と料理の勉強を始めたころ、私も思っていました。
確かな技術、理論、知識、それが料理の必要条件だと、イーゴのように思っていました。
でも、実際に作ってみると、それだけではないのが料理の不思議なところ。
おむすびをひとつ、作ってみるとわかります。

美味しくなあれ、と本気で願いながら、まだ熱いごはんを手にのせて、
熱さを逃すようにリズミカルに動かし塩をつけて握る。
たったそれだけなのに、ほんの少しの気持ちで、驚くほどに味が変わるのです。
その「気持ち」は食べてくれる人への思いだったり、
美味しいものを作りたいという純粋な情熱だったり。
それは、でもやはり、「愛」としか説明のできない気持ちなのだろうと思います。

そんな愛と情熱のつまったレミーの料理は、イーゴを変えます。
そしてそのイーゴの姿こそ、料理を作る人に対する最高の賞賛だと思うのです。
(ちなみに、イーゴの声を演じるのはイギリスの名優、ピーター・オトゥール。
英語版で、名声優ぶりをぜひ聞いてみて下さいね!)

この映画を見ていると、ついつい慌ただしくて意識しなくなってしまう
「心をこめて料理をする」ことの大切さを思い出させられます。
今日のごはん、きちんと作れていたかしら、とハッとさせられたりして。
そして、強い情熱がまわりの人々を動かすのだということも。
ネズミだって料理がしたい! というレミーの情熱は
とても共感できるものであると同時に、大きな刺激にもなりました。

そして、親としては、
分相応に生きてほしい、というレミーのお父さんの気持ちもわかるけれど、
やっぱり、夢に向かって前向きに後押しできる親でありたい、と
あらためて考えさせられる映画でもあります。
「料理がしたい」と言っても夢見ているだけじゃだめ。
助けてくれる仲間がいないと夢は達成できないんだ、ということを
チームワークが必須の厨房仕事でわかりやすく見せてくれるこの映画、
いきなり王子様が来て助けてくれるわけではない、と気づきはじめた
小学生の娘と、ぜひ一緒に見たいと思います!




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2012年06月17日

ラタトゥイユでごはん


すっっっかりごぶさたしております。
「毎日のバタバタ書いてます」というブログが
あれ、これって月刊ブログだっけ? ってくらい間をあけてしまったわけですが。

その間も相変わらず、気持ちだけはバタバタと過ごしつつ、
ひとつ大きな翻訳の仕事をしておりました。
ひとつのことに気を取られるとほかに気が回らない、という
シングルトラックな頭のつくりなもので・・・・・・。

ようやくブログを書き、料理のことも考えよう、という
日常に戻ってきた6月です。
よろしくお願いいたします。


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そんなバタバタの中でのある日の晩ごはん。
サーモンソテー、ラタトゥイユのパスタ、ブロッコリー。

いつの間にやら、野菜もすっかり夏のものに入れ替わりました。
蒸し暑くなり、湿度も高くなり、過ごしづらい季節。
朝作ったものを置いておいたら夕方には傷んでしまうという
忙しい母にも厳しいシーズンになりました。

この日のラタトゥイユは、常備菜的に冷蔵庫に作りおいてあったもの。
サーモンをソテーして、パスタを茹でてラタトゥイユと和えるだけ。
スーパー簡単ごはん。
でも、色がきれいなせいか、サーモンが好きだからか、
子どもにはとっても喜んでもらえたごはんでした。
栄養的にも、野菜の種類も多いし、まあいっか。

夏野菜が美味しく食べられるお料理、という意味でも大好きなラタトゥイユ。
朝に作ったものは傷む、帰宅してたくさん煮炊きするのは暑くてつらい、
いまの季節に役立つ、作りおきおかずでもあります。
ある友人は、お米を炊くのを忘れた日のお弁当には、
クスクスにお湯をかけて、そのままタッパーにフタをして持っていくのだとか。
そのクスクスには、ラタトゥイユがベストおかずなのだそうです。
いちど試してみたい、と思いつつ、頭の片隅においています。

ラタトゥイユといえば。
以前、ディズニーの日本ママ向けのサイトがあったころに
DVD『レミーのおいしいレストラン」のレビューを書いたことがありました。
ねずみのレミーが、物語のクライマックスで美しいラタトゥイユを作るんです。
そのディズニーのサイトはなくなってしまい、
せっかくのレビューもなくなっちゃったなあ、と思い出したので
別コラムでアップしておきますね。



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2012年06月23日

ニュージーランドの位置を覚えた



子どもたちが遊んでる、地球儀ビーチボール。

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今日、まじまじと見つめて気づいてしまいました。
わたし、人生40年間、ニュージーランドの位置を間違えていたことを!

なんでかオーストラリアの左上だと思い込んでいたんです。
右下だったなんて、びっくり。
「そもそもなんで左上だと思えたんだ?!」
と友人には突っこまれましたが。なんででしょう?

きっと、南半球で使ってるっていう
南北反転の世界地図を見たんだと思いますよ・・・・・・。

アメリカの大学時代、クラスメートたちが
マダガスカルとスリランカの区別がつかないのを見て
アメリカ人はしょうがないなあ、と笑ってた20年前のわたし、
いますぐここに来なさい! 


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2012年06月25日

今日のむすこの五七五



毎日のようにくだらないケンカで大騒ぎの子どもたち。
昨日もお風呂に入るとき
どっちが先についたの、どっちが先に脱いだの、で大騒ぎしてましたが。

「ママ〜!!!!」

と憤懣やるかたなしといった風情で飛んできた娘曰く

「『靴下は、最後に脱いだら恥ずかしいんだよ〜』って言われた!!」

……ぷっ!
裸に靴下は、確かにちょっと恥ずかしい。
ぷんぷん起こってる娘には申し訳ないけれど、笑ってしまいました。
我が息子ながら、罵倒の仕方にもなかなかオリジナリティがある。

が、このまま怒り続けるかと思った娘も

「『靴下は 最後に脱いだら 恥ずかしい』。
 バカ弟のバカ俳句っ!」

「バカバカバカ!
 あれ、でも俳句って簡単だね」

と機嫌よく笑い出したので、
教育テレビでやってる「日本語であそぼ」のコーナー「ごもじもじ」の節にのせて

♪くつしたは〜 さいごにぬいだら はずかしい〜

と一緒に歌っておきました。

いやあ。
ケンカっていっても、毎日こんなに平和だったらいいのにな。

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2012年06月27日

5月のイベント弁当



いまさらですが、5月の話。
iPhoneと2本立てでブログ入力をしているのですが、
公開/非公開の切替を間違えて、
書いたつもりで非公開で溜まっていたブログを何本も発見。
しょぼん。
仕方ないから、古いネタも出していっちゃいますよん。


5月は2人の遠足と、小学校の運動会。
トラッドなお弁当を、きちんと美味しく作る、をテーマに、
ふつーのおかずばかりが入れてます。
だしをきちんと取って、煮物やだし巻き卵に、青菜の炒め煮に。
変わったおかずが入ってるよりも、ひとつずつが美味しいほうが嬉しいですもんね。
どうせいろいろ作ったって、「お弁当のおかず、なにがいい?」と問いかけたら

「唐揚げと卵焼き」

という答えしか、子どもからは戻ってこないんだから。
だったらそこに注力して、
唐揚げと卵焼き、今日も美味しかったなあ。
と思ってもらったほうがよいなと思いまして。

卵焼きは、甘い派とだし派と別れるようですが、
わが家の卵焼きは、だしと薄口醤油だけのシンプル味つけです。


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娘の遠足弁当。
キャラ弁はもちろんムリなので、仕方なく巻き簀テクでごまかしつつ。

 唐揚げ+いんげん、だし巻き卵、青椒牛肉絲、トマト
 ちりめん山椒の海苔巻き

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こちらは、息子の保育園遠足弁当。
キャラっぽいことしようとして失敗、
「目がだめだー!」
と結局、夫が作り直したウルトラマン風。

 オムライス
 ハンバーグ、かまぼこ、きゅうり+ソーセージ、トマト+ソーセージ


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こちら、運動会。
トラッドな行楽弁当を目指してみました。
容れ物がハデで、ちっとも伝統的弁当には見えませんが。

 うにごはんおむすび
 だし巻き卵、唐揚げ、がんもと根菜の含め煮
 そらまめ、きゅうり塩もみ、かまぼこ


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運動会の代休日、学童にはお弁当を持って。

 豚肉のネギ巻き 梅醤油ソース
 小松菜とニンジンの炒め煮
 ピーマン+ソーセージ ケチャップソテー
 娘には、うらないグラタン


posted by しょうこ at 00:00| Comment(2) | お弁当 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月28日

試作の日々



ある本の企画にむけて、もりもり試作中です。
うまく行くといいなー。

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2012年06月30日

マリオ曼陀羅展@山羊に、聞く?



代官山のカフェ『山羊に、聞く?』で
マリオ曼陀羅展」開催中です。

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7月18日(水)まで。

イベント主体のイレギュラーな営業のカフェゆえ、
平日の13〜16時の間のみのエントランスとなりますが、
代官山の駅から30秒の便利な場所ですので、
お近くにお越しの際は、のぞいていただけると嬉しいです!


  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓

最終日の7月18日(水)には、クロージングイベントとして
堀田義樹 from iMAGINATIONS のライブがあります。
わたしの大好きな義樹くんのライブ!
とにかくかっこよくて、温かいヒューマンな歌声。
最近では、ボイスヨガというまだ珍しいヨガの講座もスタートし、
声の世界がますます深化しているので、本当に楽しみにしています。
こちらもぜひぜひぜひ、お越し下さいね!


★「マリオ曼陀羅+iMAGINATIONS」

 日時:7 月18日(水)19時オープン、20時スタート
 出演:堀田義樹 from iMAGINATIONS
    オープニングアクト Ridy
 チャージ:前売 3,000円 (当日 3,500円)
      1 ドリンクつき

 
 
音楽活動(SUPER SOUL SONICS〜iMAGINATIONS)に加え、
この6月にはNADA YOGA(声のヨガ)「キルタン」の教室もスタートした堀田義樹氏。
ますます深まる声の世界を、ぜひ!

18歳の天才シンガーソングライター、Ridyもオープニングアクトとして登場。
癒しの歌声を披露してくれます。

曼陀羅のなかに広がるアコースティックな歌声。
声の力が生み出す、心地良い空間をお楽しみ下さいませ。


山羊に、聞く? 井澤シェフ特製の美味しいディナープレート(別料金)もあります。
ぜひお立ち寄り下さいね!



posted by しょうこ at 00:00| Comment(0) | art | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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